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弾薬の力は弾頭で決まる?

  • このトピックには4件の返信、2人の参加者があり、最後にゆうたにより6年、 6ヶ月前に更新されました。
5件の投稿を表示中 - 1 - 5件目 (全5件中)
  • 投稿者
    投稿
  • #59584
    ゆうた
    ゲスト

    またお世話になります。

    こちらの動画でクラスⅢ相当のボディアーマーに向けて撃ってるんですが、パワーが上のはずの7.62mm×39弾を止めているのにもかかわらず、M855A1弾は貫通しています。
    これを見る限り弾の力というのは初速はもちろん弾頭の種類によってずいぶん変わるものなのでしょうか?
    そしてこれは拳銃弾にも同じことがいえるのでしょうか?
    よろしくお願いします。

    #59585
    ポルポル
    キーマスター

    仰る通り、弾頭の種類によって貫通力が異なります。
    通常は鉛のコアが使用されますが、スチールコアなど硬いコアが使用されれば貫通力が高くなりますし、それに加えて「速い弾速」と「小口径」という条件が加わると、更に貫通力が高くなります。これは拳銃弾でも同じです。

    動画で使用されているアーマーは、セルビアのMDP社という防弾装備製造メーカーの製品で、UHMWPE(超高分子量ポリエチレン)を重ねたものです。
    これはセラミック製プレートとは異なり、繊維が弾の衝撃を吸収拡散するタイプなので、スチールコアの小口径高速弾は貫通しやすくなります。
    とはいえM855A1はレベルIIIのセラミックプレートでも貫通可能なので、UHMWPEでストップさせるのはなおさら不可能です。

    7.62x39mmのスチールコアは、モデルによってコアの硬さが異なり、それによって貫通力にも差があります。
    スチールコアには熱処理で硬化したものや、熱処理していないスチール、またはカーボンを含む炭素鋼コアなどがあり、硬度が弱ければ貫通力は劣ります。ですが、動画のアーマーであれば通常のスチールコアの7.62x39mmはストップできる性能があります。

    一方、M855A1は鉛を使用しておらず、硬いスチールコアの後ろに鉄より比重の重い銅のコアを配置することで貫通力を高めています。

    つまり、「硬いコア」「高速弾」「小口径」という組み合わせにより、高い貫通力を持ちます。(大口径でも弾速がそれを補うほどより速ければ貫通力が高くなります)

    関連記事:5.56mm弾(M855 “グリーンチップ”)規制の動き

    #59586
    ゆうた
    ゲスト

    ポルさん、ありがとうございました。
    私は小銃ではAK派なので今回の事はちょっとした衝撃を受けました。
    どこか5.45x39mm弾でM855A1弾のような弾を作ってくれないものでしょうか?
    しかしちょっとした発想の転換でずいぶん違う性能の弾薬ができるものですね。
    そのうち9mmクラスの拳銃弾でもボディアーマーを抜く弾が出てきたりして…。
    そしたらKTW弾みたいに規制がかかってしまうのかな?

    #59590
    ポルポル
    キーマスター

    >どこか5.45x39mm弾でM855A1弾のような弾を作ってくれないものでしょうか?

    5.45x39mmの7N22(熱処理スチールコア)や7N24(炭化タングステンコア)はアーマーピアシング弾なので、動画でM855A1が貫通したアーマーなら貫通可能だと思われます。

    >そのうち9mmクラスの拳銃弾でもボディアーマーを抜く弾が出てきたりして…。

    既に存在しています。
    9mmのアーマーピアシング弾はレベルIIIAのボディーアーマーを貫通可能です。

    >そしたらKTW弾みたいに規制がかかってしまうのかな?

    アメリカの法律では、貫通の有無で規制しているのではなく、弾に使用可能な金属を分類して規制しています。
    ですから、規制対象の金属でなければ貫通力の高い弾薬も合法です。
    ただし州や地域によっては、ローカルの法律で規制されていることがあります。

    #59596
    ゆうた
    ゲスト

    ポルさん、追記ありがとうございました。
    AK派の私にも少し明かりが見えてきました。
    しかし、すでに9mmのAP弾でレベル3Aが貫通可能とは…。
    恐ろしい世の中ですね。

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