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オープンハンマーの水平二連散弾銃について

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  • このトピックには7件の返信、2人の参加者があり、最後にPLにより4年、 2ヶ月前に更新されました。
8件の投稿を表示中 - 1 - 8件目 (全8件中)
  • 投稿者
    投稿
  • #77117
    PL
    ゲスト

    観賞用のモデルガンでタイトルの形式の物を購入したのですが、こういった形式の長所ってあるんでしょうか?
    最近の物はみんなハンマー内臓式なのでアンティークであるというメリットしかない鑑賞用の形式なんですか?

    #77121
    ポルポル
    キーマスター

    ハンマーショットガンは現在でもホームディフェンス、ハンティング、カウボーイアクションシューティングなど、様々な用途で使用されています。

    長所を挙げると、ハンマーが露出しているため発射可能な状態にあるかを目視確認できるという点があります。

    ハンマーレスショットガン(ハンマーは内蔵されていますがハンマーレスと呼びます)は、銃の外見からハンマーがコックされているのか分からないため、そのままトリガーを引いて発射されるかわかりません。
    一方ハンマーショットガンはハンマーがレスト状態にあれば、そのままトリガーを引いても発射されないことが分かります。
    目視確認しやすいという点においてハンマーショットガンは安全性が高いといえます。

    また、ホームディフェンスの用途において、ハンマーレスショットガンに弾を装填し薬室を閉鎖した状態で保管すると、ハンマースプリングを圧縮した状態で保管することになるため、安全性やスプリングのヘタリが問題となる場合がありますが、ハンマーショットガンは使用時に外部からハンマーをコックすることができるため、こうした問題を気にする必要がありません。

    他にもハンマーショットガンは装填と排莢がスムーズという利点があります。
    ハンマーレスショットガンは銃を折る動作によって内蔵ハンマーをコックする構造のため、スプリングのテンションが影響し銃を折る際に若干の力を必要とします。しかし、ハンマーショットガンはロックを解除すると自重で折れるため、薬室の閉鎖と開放が非常にスムーズです。(モデルによっては摩擦による抵抗がある場合もあります)

    一方、ハンマーショットガンは手動で二つのハンマーを起こす必要があるため、ハンマーレスショットガンより操作に手間が掛かるというデメリットがありますが、排莢時に(右利きの場合)左人差し指の付け根あたりをハンマースパーに当てて一気にハンマーをコックするテクニックを利用すると、ハンマーレスショットガンと比較して遜色ないほどのスピードでリロードすることが可能です。

    #77159
    PL
    ゲスト

    意外とメリットがあったんですね。驚きです。デメリットも慣れればなんとかなるレベルですし、家に置いてほとんど使わない用途なら使えそうですね。
    追加の質問なのですが、MGSというゲームで「パトリオット」というm4カービン?をサブマシンガンクラスにまで短縮したモデルの銃が登場するのですが、実銃にもこういったモデルは存在するのでしょうか?
    また、ゲームのムービー中その銃から発射された弾丸がフリスビーのように横回転しながら飛んでいたのですが、これも実際にあることですか?それともゲーム内のエフェクトのような物なのでしょうか?
    また、レバーアクションの銃は排莢の際顔に向かって薬莢が飛んでくると思うのですが、危なくないのでしょうか?
    撃った直後の薬莢はとても熱いと聞きますので、顔を火傷しそうです。

    #77168
    ポルポル
    キーマスター

    >パトリオット

    これは実在するモデルです。
    コロラド州のロッキー・マウンテン・アームズ(RMA)社が製造していたセミオート・ピストルで、日本では90年代にコクサイが同モデルのガスガンを販売したことで知られるようになりました。

    複数のレシーバータイプが存在し、ケースディフレクターやフォワードアシストが備わったレシーバーの他、これらが備わっていないシンプルなレシーバーも存在します。

    パトリオット
    パトリオット
    パトリオット

    >フリスビーのように横回転

    ゲームではこの理由として「M193弾を使用する銃にM855弾を使用したため」という裏設定があるらしいのですが、現実ではゲーム内のような状態にはなりません。

    タンブリング(弾の横転)は実際に起こる現象で、ライフリングによる弾の回転が不十分、または過度に回転したときに空中で弾が不安定になり、空気抵抗によってタンブリングが発生します。弾頭不良やライフリングの摩耗、または使用する弾頭重量に適さないライフリングのツイストレート(弾の転度)の使用がタンブリングの原因となります。

    キーホール

    パトリオットはツイストレート1:8等が使用されていますが、M193やM855を使用してもタンブリングが発生することはなく、問題なく射撃可能です。(絶対にタンブリングが無いとは言えませんが、通常はありません)
    しかし、ツイストレート1:12(M16A1など)のライフリングでM855を使用すると500メートルといった長距離で命中率の低下が顕著に現れます。イメージとしては、射撃の熟練者がツイストレート1:7でM855を射撃すると500メートル先の人間の胸部に命中可能ですが、1:12でM855を射撃すると胴体の全体に散る様にして命中します。

    仮にパトリオットがツイストレート1:12のライフリングを使用しM855を射撃しても近距離では問題となりませんが、遠距離では集弾が悪くなりますから、ゲームではそういった効果を知ってか知らずか大げさに表現しているのかもしれません。

    >レバーアクションの銃は排莢の際顔に向かって薬莢が飛んでくると思うのですが、危なくないのでしょうか?

    レバーアクションの銃は上に排莢するタイプと、横に排莢するタイプがあります。
    いずれも顔の方向へは飛ばないため問題ありません。

    #77223
    PL
    ゲスト

    ありがとうございます!
    ガスガンで出てたんですね。
    今度買おうと思います。
    レバーアクションはてっきり斜め後ろにくるものかとばかり思っていました。

    #77365
    PL
    ゲスト

    追加の質問なのですが、パトリオットは作中で「低い威力を手数でカバーしている」というような説明がありますが、やはりあれほど極端にバレルが短いと通常の長さのバレルで撃った同じ弾と比べて精度や威力、射程にも違いが出るものなんでしょうか?
    長ければ精度が上がり、短ければ取り回しが良くなるという事は分かるのですが。

    #77371
    ポルポル
    キーマスター

    銃身長と弾速の関係は奥が深いテーマですが、結論を言えば短い銃身長では精度、威力、射程に影響します。

    「銃身長が長い方が精度が高い」というのは多くの方が誤解していることですが、実際には銃身長の長短よりも、使用する弾薬がその銃身長に適しているかということの方が命中精度に影響する要素になります。

    パトリオットは銃身長7インチと短いですが、M855を7インチバレルから発射すると銃口初速約2140fpsになり、距離400mほどで亜音速になります。飛翔する弾頭は音速から亜音速に低下すると空気抵抗によって不安定になり、命中精度が大きく低下する傾向があります。
    (通常、M855は20インチバレルで約3000fpsの弾速を得ることが可能で、距離700mまで音速を維持します)

    M855は20インチバレルに対応するよう最適化されており、7インチでは装薬の燃焼が終わらないまま弾が銃口を離れるため不完全燃焼となります。特にAR-15はガス作動のため、ショートバレルで20インチ用の弾薬を使用すればガスポートの位置が薬室に近いこともあり作動が不安定になりがちです。

    また威力の点についてですが、M855は弾速が2500fpsを下回ると設計通りの銃創を形成することが難しくなり、致命傷を与えにくくなると言われています。
    このことから、10インチより短い銃身からM855を発射するのは適正ではありません。
    もし銃身長10インチ未満のAR-15で16~20インチバレルと変わらない性能を維持したい場合は、使用する装薬の燃焼速度、弾頭重量、ライフリングのツイストレート、ガスルートなどの変更や調整が必要になります。

    #77402
    PL
    ゲスト

    返信遅れてすみません。
    装薬の燃焼速度を早め、弾頭重量を軽くして早く飛ぶようにし、ガスポートの位置を遠ざけてライフリングを調整すれば概ね10インチ以上の銃身と変わらなくなるんですね。
    こうしてみるとかなりの手間ですね。まあ本来は使わない短さで無理やり使うのならこのぐらいしないとダメという事でしょうか。

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