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拳銃弾のカートリッジには空間が必要?

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  • #57998
    ポルポル
    キーマスター

    拳銃弾とライフル弾についての質問です。
    拳銃弾をリロードする場合に2回装薬を詰めてしまうダブルチャージをしてしまい、拳銃を破損させたり怪我をする事故が起きると聞いています。
    ライフル弾をリロードする場合は装薬の種類にもよりますが、一回でカートリッジの半分以上を埋めてしまいますのでダブルチャージが起こりようがありません。
    なぜ拳銃弾にはカートリッジに半分以上の空間が必要なのか?
    必要でなければなぜカートリッジを小さくして携帯量を増やす等しないのか疑問です。
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    拳銃弾の装薬量(パウダー量)は一定ではありません。
    装薬の種類や弾頭重量によってケース内の隙間(エアスペース)が異なり、弾頭重量が重くなるほどエアスペースが小さくなる傾向があります。
    これは弾頭重量に合わせて燃焼速度の異なる装薬を使用するためです。
    そのため拳銃弾であっても、弾と装薬の組み合わせ次第でエアスペースが殆どない一杯の状態で装薬が装填されることもあります。

    例えば弾頭重量230グレインでFMJの.45ACP弾の場合、装薬重量は装薬の種類に応じて概ね4~9グレイン使用されます。
    このように装薬の種類が異なると、スペースを占める容積も異なります。
    また上記の条件と同じ弾で装薬量を増量した+Pの弾薬の場合では、装薬重量が約6~10グレインほど使用されており、+Pや+P+を使用すればエアスペースが殆ど無い状態となります。

    また歴史上初めてスモークレスパウダー(無煙火薬)を使用する弾薬が登場したのは1886年のことですが、この時期以前の弾薬はブラックパウダー(黒色火薬)が使用されており、スモークレスパウダーより多くの装薬量が必要だったため、ケースの全長が長くエアスペースが殆どありませんでした。
    しかし同規格でスモークレスパウダーを使用すると大きなエアスペースが生まれます。
    リボルバーカートリッジの全長が長い傾向があるのは、このような歴史的な名残りですが、現在でもブラックパウダーを使用して射撃されることがあります。

    ご指摘のようにカートリッジを小さくすることも原理的に可能です。
    エアスペースは必ずしも必要ではありません。
    しかし、既に同口径で全長の短い代わりとなる弾薬規格が市場に溢れているので、その必要性はないでしょう。
    規格に余裕があるほど汎用性が高くなり、異なる弾道重量や装薬の組み合わせにより、必要な弾速を得られるようになります。

    関連記事:弾薬の構造

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