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返信先: SIG SAUER P226の操作方法について

#36900
Mr.Smith
ゲスト

ポルさん、ご回答ありがとうございます。ここ2,3週間ほど、色々と忙しく、体調を崩して学校を休んでいたりしたので、しばらく返信する事ができませんでした。こちらの都合により返信が遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでした。
自分もあの記事の一文を初めて読んだ時には、思わず首を傾げてしまいました。
しかし、この前ようやく、あの記事の一文でジェイソン・デイビス氏が言いたい事がよく分かりました。前回、このトピックを作成した際のコメントで、あまりにも記事の一文を簡略化して書いていたので、改めて記事どおりにありのままに書きたいと思います。
(以下、Gun Professionals 2016年2月号「PISTOL&REVOLVER for POLICE OFFICERS U.S.ポリスオフィサーの選択」より抜粋)
「ああ、ピストルとリボルバー、どちらもしっかりと役割があるだろうな。ただ、ポリスのデューティガンとして考えた場合、リボルバーにはもうスペースは無いだろうね。その理由は、主に犯罪の凶悪化に伴って、犯罪者側の重武装化も進んでいる、という現実がある。相手がハイキャパシティオートで武装しているのに、こちらが6連発では、これは勝負にならないからね。リボルバーの長所である、威力の高さ、操作のシンプルさ、信頼性の高さ、といった部分が、現代のテクノロジーによってピストルにも備わってきている。私はインストラクターだから、教える側からの話をしよう。例えばリボルバーは、操作は簡単で装填してあれば、後は狙ってダブルアクショントリガーを引くだけだ。後はいかに上手くトリガーを引くか、練習を積めばいい。ところが以前うちのPDで採用したことのあるSIG P-226ならどうだ。先ずガンの操作を頭に叩き込まなくてはならない。初弾はダブルアクションで、次からはシングルとなる、デコッキングレバーの使い方、ジャムが起きたらいかに処理するか、と沢山ある。ポリスオフィサーは全員がガン好きというわけではないから、中には混乱してしまう者も出てくる。
 こういう問題をクリアしてくれたのがグロックだ。セイフティは無い。抜いたら、トリガーを引くだけ。しかし、このシンプルさは逆の問題もはらんでいる。事故や暴発の割合が増えてしまう。ストレス下の人間は、思いもよらないことをするからね。ホルスターから抜く際に、自分の足を撃ってしまった。驚いた拍子にトリガーを引いてしまい、同僚を撃ってしまった。マガジンは抜いたが、チャンバーに残っていた弾で、隣にいた人を撃ってしまった。もうありとあらゆることが起きるんだ。
 これはもう訓練で補っていくしかない問題だからね。
 その点、アーケディアPDでは少数精鋭をそろえて対処している。その結果、ウチの制式ピストルが1911になったんだ。1911を制式銃にするというのは、かなりのリスクといえる。オペレーターは、とにかく1911の操作に習熟している必要があるからね。セイフティの重要性も高いし、トリガープルは軽くて短い。それでも我々の考えでは、45ACPの有効性は、その苦労を補って余りあると考えている。ポリスシュートアウトの80%以上は10ヤード(約9m)以内で起きており、5発以内で決着が付いている。近距離での撃ち易さと、高い威力、これを優先すると1911.45ACP口径、という結果になる。勿論例外もある。手の大きさや、リコイルが大きすぎるというオフィサーもいるからね。だからウチのPDでは、グロックも制式認定をしている。」
(以上、Gun Professionals 2016年2月号「PISTOL&REVOLVER for POLICE OFFICERS U.S.ポリスオフィサーの選択」より抜粋)
ここまでかなり長くなってしまいましたが、彼の言いたいことは、「ダブルアクションリボルバーの操作は簡単だが、それに比べてSIG P-226は操作に慣れないと扱いにくく、その点グロックは操作は単純だが、トレーニングをしないと事故や暴発が起こってしまう。その中間の銃として、構造上かなりのリスクがあるが、それに慣れるための苦労を補うほどの撃ち易さと威力を併せ持っている1911が制式銃になった。だが一応、手の大きさやリコイルで問題があるという人向けにグロックも制式銃にしている。」ということでしょう。ここは人によって、この考えが正しいと思う人と、この考えが間違っていると思う人に分かれるので、それはしょうがない事だと思います。
まあ確かに、ポルさんの仰る通り、アメリカの警察で質の悪い警官が多いという事については同感です。単純な構造のグロックを扱う時に事故や暴発が起こるのだって、ホルスターから抜く時にトリガーガードの中に指を入れていたり、不用意にトリガーを引いてしまったり、銃の安全確認を怠っていたりするからです。これは常日頃の教育やトレーニング不足の何物でもありません。これはLASDのスミス&ウェッソンM&Pの件についてもそうです。
ただグロックは、銃そのものの性能は優秀ですが、生産ラインの管理がしっかりできていないために、銃の個体ごとの精度にばらつきがあり、質の悪い個体が民間市場にも司法機関にも出回っているという事実から考えると、警官個人の技術だけの問題でない事だけは理解しておいたほうがよさそうですね。そんな当たり外れのある銃を、アメリカ合衆国の権益や利益を確保・維持するために極秘で活動するNavy SEALsが採用していいのかと思ったりもするのですが、そこの所はどうなのでしょうか?是非教えてください。
ここまでかなりの長文となってしまい、相当読みにくいとは思いますが、ぜひともまた知恵をお貸しください。よろしくお願いいたします。改めて、長文失礼いたしました。