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返信先: 5.45x39mm弾は弱い弾?

#35872
Mr.smish
ゲスト

元々5.45mm×39mm弾は、1974年当時のソ連が、今まで使用してきたAK47やAKMで使用される7.62mm×39mm弾を置き換えるために開発されました。その理由としては7.62mm×39mm弾は高い殺傷能力を持つものの、連発時の反動が強く、着弾点が安定しないという欠点を持っていたからです。そしてまた別の理由としては、西側諸国が採用した5.56mm×45mm弾に対抗するためという理由もありました。
アメリカを中心とする西側諸国では、ベトナム戦争以降それまで標準弾薬となっていた7.62mm×51mm弾から5.56mm×45mm弾に置き換える動きが出ていました。理由はソ連と同じく、大口径ライフル弾の反動の制御が難しいという理由があったからです。これに感化されてソ連もこれに対抗できる弾薬を作ろうという動きが出てきたのです。
5.45mm×39mm弾は、ソ連で開発された小火器用の実包であり、中間弾薬としての性格が強い、小口径高速弾です。実包はスチール・コア(鋼製弾芯)弾を採用しており、その特性から「ポイズン・ブレット(毒の弾)」と通称されています。この弾薬のために、同時にAK-74が開発されました。
以前の7.62mm×39mm弾より小口径化されたため初速が上がり、貫通力は増しましたが、貫通力があまりに高すぎると、人体などのソフト・ターゲットに銃弾が当たっても弾丸は運動エネルギーを殆ど失わず貫通してしまい殺傷力はかえって下がってしまうため、弾頭の内部に空洞を作り、ソフト・ターゲット命中時に弾頭の横転を引き起こす構造を採りました。横転した弾頭はソフト・ターゲット内で回転運動を伴いながら進み、その運動エネルギーを十分に消費する事ができます。
ちなみに人体に当たった場合、射入口は小さいが射出口が口径と比して大きく、筋肉血管を含む周辺組織に広い体積で損傷を受ける為、治療が難しく、1978年から1989年のアフガニスタン紛争に投入されたAK-74と5.45mm×39mm弾はアフガニスタン武装勢力から恐れられました。 この技術は西側にも影響を与え、現行の5.56mmx45mm NATO弾(SS109、M855)では、同様の構造が採用されています。
ただ、元傭兵の高部正樹氏の著書やアームズマガジンの記事によると、現地の非正規兵は7.62mm×39mm弾の方がマンストッピングパワーがあるとして好んでいたと言います。また記事には、5.45mm×39mm弾では数発命中しないと致命傷にならないという兵士の証言も載っていました。
まあ結論として言えば、5.45mm×39mm弾は威力が高いとも低いとも言える弾薬だということですね。ここまで長文失礼いたしました。
(上記文中、一部以下参照。)
https://ja.wikipedia.org/wiki/5.45x39mm%E5%BC%BE  

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