米国で軍用狙撃銃は所有可能?

faq_q アメリカでも州によって長距離用のボルトアクションライフル(.50など)はやはり所有審査が厳格なのでしょうか?

日本だとライフルの所有は散弾銃の所有が10年してからでないと所有できなかったと記憶しています。

アメリカでも軍のスナイパーライフルはやはり所有できないのでしょうか?

 

faq_a殆どの州で簡単に所有でき、犯罪歴照会以外の審査は存在しませんが、一部の州では条件次第で規制されています。

ボルトアクション・ライフルの場合、そのライフルの性能の良し悪しや、軍用か否かは問題ではなく、規制の条件に当てはまるか否かによります。

 

 

バックグラウンドチェック

アメリカでは銃購入時に購入者の犯罪歴を調べる「バックグラウンドチェック」が義務付けられています。

犯罪歴の問い合わせ先は、州に照会する場合とFBIに照会する場合があり、それぞれ州によって異なります。

しかし、ガンショー(銃の展示即売会)では対応が異なり、バックグラウンドチェックが不要な州もあります。

 

Photo via governing.com
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上図の赤の州ではガンショーで銃購入時にバックグラウンドチェックは不要です。

灰色の州はハンドガン購入時にバックグラウンドチェックが必要です。

緑の州は銃購入時にバックグラウンドチェックが必要です。

 

 

長さ規制(タイトルII)

フルオート射撃が可能な銃(マシンガンなど)は、タイトルII(クラスIII)にカテゴライズされ規制されており、セミオートマチックやボルトアクションの銃も同様に、タイトルIIのカテゴリーで全長や銃身長が規制されています。

 

銃身長が短いライフルは「ショートバレルライフル(SBR)」と呼ばれ規制されています。

具体的には、銃身長16インチ(41cm)未満、または全長26インチ(66cm)未満のライフルです。

 

銃身長が短いショットガンは「ショートバレルショットガン(SBS)」と呼ばれ、銃身長18インチ(45.72cm)未満、または全長26インチ(66cm)未満のショットガンが該当し規制されています。

 

これらのライフルやショットガンを所有するにはATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)への登録申請と200ドルの税金を支払う必要があります。ただし、カリフォルニア州やニューヨーク州のように、州によっては所有が禁止され申請もできない地域があります。

200ドルという金額は、この法律が制定された1968年には高額で、タイトルIIウェポン所有のハードルを高める目的がありました。

しかし現在では物価変動によりそのハードルが当時より低くなっています。

 

フォーム4申請用紙(PDF):BATFE Form 4

 

 

.50口径規制

カリフォルニア州では2004年から.50BMGを使用するライフルが規制されており所有できません。

しかし、これは.50BMGを規制しているだけであり、極論を言えば49口径や51口径は合法的に所有可能となっています。

Photo via barrett.net
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ですので、このバレットライフル(.416口径)もカリフォルニア州で所有可能です。(ただしマガジンは着脱不可の固定式)

表向きはテロ防止を目的として制定された法律ですが、現実的に抑止効果は無いとみられ、むしろ政治色の濃い規制です。規制法施行当時、私はカリフォルニア州在住でしたが、知り合いの大口径ライフル専門ディーラーも他州へと引っ越しを余儀なくされるなど、業界に混乱がありました。

 

 

装弾数規制

地域によって装弾数とアサルトウェポンの販売や所有が規制されています。

カリフォルニア州アサルトウェポン販売禁止
マガジン装弾数10発以下のみ
コロラド州マガジン装弾数15発以下のみ
コネチカット州アサルトウェポン販売禁止
ハワイ州アサルトウェポン販売禁止
マガジン装弾数10発以下のみ
イリノイ州一部地域でアサルトウェポン販売禁止
マサチューセッツ州アサルトウェポン販売禁止
ニューヨーク州(免許を持つディーラーを除き)アサルトウェポン販売禁止
ワシントンDCアサルトウェポン販売禁止
ニュージャージー州アサルトウェポン販売禁止

 

 

アサルトウェポンとは何か?

アサルトウェポンとは、セミオートマチックの銃(ライフル、ピストル、ショットガン)に加え、2つ以上の条件が加わると、その銃はアサルトウェポンと定義されます。

銃のタイプ左のタイプに加え、以下の2項目以上に該当する銃
着脱式マガジンを持つ
セミオートマチック・ライフル
フォールディング/テレスコピックストック
ピストルグリップ
バヨネット・マウント
フラッシュサプレッサーまたはスレデッドバレル
グレネードランチャー・マウント
着脱式マガジンを持つ
セミオートマチック・ピストル
ピストルグリップの外側にマガジンを装着
フラッシュサプレッサー、ハンドグリップ、サプレッサーを装着可能なスレデッドバレル
火傷防止用バレルシュラウド
アンロード時重量50オンス(1.4kg)以上
フルオートマチック銃のセミオートマチック・バージョン
セミオートマチック・ショットガンフォールディング/テレスコピックストック
ピストルグリップ
着脱式マガジン

アメリカでは連邦法で1994年にアサルトウェポン規制法(AWB)が施行されますが、これは時限立法であったため2004年に失効しました。

しかし、ハワイ州、メリーランド州、マサチューセッツ州、ニューヨーク州では失効前に同様の州法が制定され継続されています。

※カリフォルニア州は1989年から、ニュージャージー州は1990年から、コネチカット州は1993年から法制化されています。

※アメリカの銃規制は、法律施行後のみに適用されるため、施行前から所有している銃器は法律施行後も所有可能です。

 

 

着脱式マガジンを持つセミオートマチック・ライフル

先ほど、「カリフォルニア州で.416口径のバレットライフルを所有可能」と述べましたが、このライフルは非着脱式マガジンを持つセミオートマチック・ライフルなのでアサルトウェポン規制に抵触しません。

もし、着脱式マガジンのバレットライフルをカリフォルニア州で所持したい場合は、ピストルグリップを排除すれば、「着脱式マガジンを持つセミオートマチック・ライフル+スレデッドバレル」のみなので、上の条件の2項目以上に抵触しません。

カリフォルニア州では、以下のような着脱式マガジンを持つAR15が販売されています。

Photo via photobucket.com
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Photo via exilemachine.net
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このようにピストルグリップを排除してアサルトウェポン規制を回避するモデルがあります。

Photo via thefirearmblog.com
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こちらはニューヨーク州対応モデルですが、グリップはストックの一部であり、独立したピストルグリップではありません。

一見するとフラッシュサプレッサー/フラッシュハイダーが装着されているように見えるモデルがありますが、これは「マズルブレーキ」なので「フラッシュサプレッサー」ではありません。

法律上この定義が曖昧で、フラッシュサプレッサーとしての効果を持っていても「マズルブレーキ」として販売されているものは合法となっています。ただし、ATFが違法と判断すれば違法となることもあります。

 

 

まとめ

以上、オートマチックの例も織り交ぜましたが、ボルトアクション・ライフルの所有でチェックすべき項目は、「銃身長と全長」、「装弾数」、「口径」の3つとなります。

 

 


 
 
 
 
 
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