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H&K G11はどうなったの?開発終了から30年の現在までの軌跡とは

ご質問を頂きました。

H&Kのカートレス銃として開発されていた G11はどうなったのでしょう?

銃の画像
H&K G11 Photo via thetruthaboutguns.com

G11は実用性の低さと膨大な開発コスト、また東西ドイツ統一といった政治的環境の変化が要因となり、1990年に開発終了しました。

そしてドイツ軍はH&K G36ライフルの採用に至ります。

G11の設計ではケースレス弾を高速な発射速度により発射し、反動で銃口が跳ね上がる前に複数弾を発射することで連続射撃時の命中率向上を目指しました。

しかし、薬室内の過熱が著しく、弾薬のクックオフ(自然発火)が問題となりました。

その後、ダイナマイトノベル社の協力により弾薬をコーティングし、自然発火に至る温度を向上させることに成功したものの、それでも作動の信頼性が低く、ドイツやアメリカのトライアルで不採用となっています。

しかし、薬莢を必要としない「ケースレス弾」の研究はアメリカのLSAT(ライトウェイト・スモールアームズ・テクノロジー・プログラム)でも継続されました。