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ダブルカラムとは?シングルカラムマガジンとの違いと構造

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銃における「ダブルカラム」とは何でしょうか?

ダブルカアラム・マガジン、またはダブルカラム・マガジン(Double Column Magazine)は、「ダブルスタック(マガジン)」「スタガードマガジン」とも呼ばれる「複列弾倉」です。

これはそれぞれの弾薬がマガジンの底部から交互に配置され、収納される構造のマガジンを指します。

この記事では、「ダブルカラム」「シングルカラム」「ダブルフィード」「シングルフィード」の違いと構造について解説します。

シングルカラム・マガジン(シングルスタック)

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マガジン内で弾薬が一列に並んで給弾されるマガジンは、シングルカラム・マガジン(単列弾倉)シングルスタック・マガジンと呼ばれます。

歴史が長くシンプルな構造のため、比較的信頼性の高い傾向があるデザインですが、実際の信頼性は製品のクオリティーによります。

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シングルカラム・マガジンは幅が小さいため、銃のフレーム幅もスリムになり、グリップしやすいデザインです。

その一方、同等のサイズのダブルカラム・マガジンと比べて装弾数が少ないというデメリットがあります。

ダブルカラム・マガジン(ダブルスタック)

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マガジン内で弾薬がジグザグに並んで給弾されるマガジンは、ダブルカラム・マガジン(複列弾倉)スタガード・マガジンダブルスタック・マガジンなどと呼ばれます。

最初にダブルカラムマガジンが使用されたのは、1889年のボルトアクションライフル「シュミット・ルビンM1889」でした。

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現在ダブルカラム・マガジンは、ハンドガン、ライフル、アサルトライフル、サブマシンガン、マシンガンなどで広く使用され、現代の銃器の世界では非常にポピュラーな構造です。

特に携帯性を重視するハンドガンでは、その短い長さで大容量の装弾数を得られる長所が活かされます。

しかし、ダブルカラム・マガジンは同サイズのシングルカラム・マガジンと比べると幅が厚くなり、それに伴ってフレームサイズも厚くなるため、グリップが太く握りにくい場合があります。

シングルフィード・マガジン

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ダブルカラム・マガジンは複列ですが、マガジンの上部で複列から一列になるマガジンが存在します。

こうしたマガジンは、「シングルフィード・マガジン」と呼ばれます。

歴史が古く、ピストルやサブマシンガンではポピュラーな給弾方法です。

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シングルカラムマガジンは当然シングルフィードですが、ダブルカラムマガジンには「シングルフィード」と「ダブルフィード」の2種類があります。

ダブルフィード・マガジン

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ダブルフィード・マガジンは、マガジン上部の幅が広く、弾薬が複列のまま左右交互に薬室へ装填されます。

ライフルやサブマシンガンでは多い設計ですが、ピストルでは利用されることが少ないといえます。

ダブルフィードマガジンを利用するピストルの例として、マウザーC96、スチェッキンAPS、ステアーGB、HK VP70、QSZ-92、FN Five-seveN、GSh-18などがあります。

シングルフィードはマガジン上部が狭くなっているため、携帯性が重要となるピストルにおいてスライド幅を狭く設計できたり、トリガーバーなどのパーツを配置しやすくなります。

また、薬室に至るフィードランプ(薬室手前の傾斜部分)はひとつで済みます。

一方ダブルフィードでは、フィードランプを2つ用意したり、あるいは幅を広く取る必要がありますが、マガジン内の弾薬の動きがスムーズでジャムが少ない傾向がある設計です。

また、ダブルフィードはマガジンへ弾薬を装填する際にマガジンの上から直接弾薬を押し込むだけで装填可能ですが、シングルフィードでは弾薬をマガジン内に押し込みながら新しい弾薬を前方から滑り込ませる必要があるため、装填に手間が掛かります。

銃器用語で「ダブルフィード」は2つの意味があります。ひとつは、この記事で紹介された弾薬が左右交互に薬室へ送られる構造です。もうひとつは、薬室に2つの弾薬が同時に装填されようとして作動停止するジャム(装填不良/排莢不良)を意味します。