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1911ピストルのコーンバレル(ブルバレル)を解説

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1911ピストルに利用されるコーンバレルとは何か?

コーンバレルにはどんなメリットとデメリットがあるのか?

この記事ではコーンバレルについて解説します。

コーンバレル(ブルバレル)とは?

銃の画像
Photo via forum.1911forum.com

ブルバレルとは、通常より外径が太い、肉厚のある重いバレル(銃身)です。

そして、コーンバレルはブルバレルの一種で、銃口に向かって円錐状に太くなっているバレルをコーンバレルと呼びます。

※コーン(Cone)は円錐を意味します。

1911バレルブッシングの画像

通常の1911ピストルは、スライドとバレルの間にバレルブッシングというパーツが配置されています。

バレルブッシングが存在しないと銃口が自由に動いてしまうため、バレルブッシングによって銃口を固定し、高い命中精度を得る設計です。

1911ピストルの構造

スライドが後退するとバレルが傾斜するため、バレルブッシングの後部をルーズに設計し、反対に先端側をタイトに設計しています。

これにより、スライドが前進し薬室が閉鎖されている状態のとき銃口が動かないよう固定しています。

コーンバレルを使用する1911ピストルでは、バレルブッシングを排除し、空いたスペースをバレルに割り当てることでバレルをスライドで直接固定し、高い命中精度を得ています。

コーンバレルのメリット

銃口の画像
Photo via northeastshooters.com

コーンバレルは銃の先端を重くするため、発射時のマズルジャンプ(銃口の跳ね上がり)を軽減し、速射性が向上します。

銃が安定することで次弾発射までの時間が短縮されるため、競技用ピストルで好まれます。

また、マズルジャンプが大きくなりやすい銃身長が短いコンパクトピストルにも適しています。

コーンバレルのデメリット

スタンダードな1911ピストルと比較すると、ガンスミスによってフィッティングされたコーンバレルは高い命中精度を持ちます。

しかし、同じくガンスミスによってチューンされたバレルブッシングを使用した場合と比較すると、その差は殆ど無く、バレルブッシングを利用する方が精度が高い場合もあります。(ガンスミスの技術にもよります)

また、コーンバレルはスライドとバレルが直接擦れ合うため、あとでチューンすることができません。

摩耗によって銃口の固定が不安定になった場合、通常はバレルブッシングをチューンしたり交換によって簡単に調整可能ですが、コーンバレルの場合はバレルやスライドを交換する必用があります。

同じ問題を解決するのに200ドルのバレルを購入するよりも、20ドルのバレルブッシングを購入する方がコスパは良いでしょう。

その他、コーンバレルを利用するとバレルやリコイルスプリングの取り外しが比較的難しくなるため、分解組立に時間を要します。

頻繁にクリーニングやメンテナンスを行う場合は考慮する必用があるでしょう。

また、コーンバレルは重量増になるため、日常的に携帯する場合に負担が増します。

通常のバレルと、どっちが良い?

通常のバレルとコーンバレルのどちらかで迷った場合、殆どのユーザーには通常のバレルがおすすめです。

コンパクトピストルをフロントヘビーにしたい場合はコーンバレルが良いですが、フルサイズピストルでは得られる恩恵が少ないといえます。

単純にマズルジャンプを軽減したい場合は、コンペンセイターやポーテッドバレルを利用する方法もあります。

サプレッサーを利用する場合は、どちらのバレルでも対応するため問題ありません。

コーンバレルは銃口付近の雰囲気が変わるため、外観の好みで選択するのも良いでしょう。

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