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銃規制に対する考え方:現実を見ていますか?本質は何ですか?

以前、ある記者が「大統領は銃を撃ったことがありますか?」と質問し、「キャンプデービッドでスキート射撃を楽しんだことがある」と返答したやりとりがあり、その流れでホワイトハウスはこの写真を公開しました。

「あらゆる銃を撤廃するのではないか?」という不安を払拭したい狙いがある・・・と言いますが、ネットの反応を見る限り冷ややかですね。

銃規制反対派からは白々しく見られ、賛成派の民主党員からは反発の声もあるようで、公開による効果は殆ど無いようにも見えます。

 

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射撃をするオバマ大統領=ホワイトハウス提供 http://www.cnn.co.jp/photo/l/467315.html

 

 

アメリカ人はなぜ銃を手放せないのか 新刊から読み解くその理由(産経新聞)

米国人はなぜ銃を手放せないのか - ライブドアニュース
昨年12月にアメリカの小学校に乱入し児童20人を含む26人を虐殺した銃乱射事件。「銃の問題に真正面から取り組むアメリカ人はあまりいない」と筆者。「全米ライフル協会の解決策に官民一体で取り組むしかない」と結論

 

この記事の内容はほぼそのとおりだと思います。

そこで思うのは、読者の皆さんにはこういった記事を読んだあとで「やっぱり規制が大事だね!」で思考を完結してほしくないということです。

最近、日本でもアメリカでも銃規制賛成派からは「とにかく規制すれば犯罪が減る」と思い込んでいるような意見が多くみられますが、私はそう単純だとは思いませんし、規制内容が重要だと考えます。

 

銃犯罪を憎むのは規制賛成派も反対派も同じですが、賛成派は「銃=悪」と捉えるため印象や決め付けで主張し、非現実的な提案を打ち出すことで規制反対派の強烈な反発を呼び起こしています。これは客観的に見ても賛成派の行動は非常に下手だと言わざるを得ません。

 

銃や銃社会に関してNRAはプロ中のプロです。

何十年もこの問題に接しているので、いわば敵である「賛成派」が、どういった主張をしてくるかを非常に良く研究されています。

その反面、賛成派のマスコミや政治家はアサルトライフルとアサルトウェポンの違いすら知らない素人なので、具体的な規制内容の議論になると負け続けています。

最近はマスコミも勉強し次第に知識を得ていますが、結論を言えば私はこの状況が続く限りリアリストと理想主義者の戦いに決着は付かないと考えます。

賛成派は、もっと現実路線で筋の通った主張を展開するべきでしょう。

 

 

俳優・スタローンさん、銃規制強化に賛成!「狩猟に使えないし、軍に家を襲撃されるわけでもないのに必要?」

こういった発言が結果として銃規制推進をマズくして、賛成派の足を引っ張っていることに気づくべきではないでしょうか?

第一に、AR-15などのアサルトウェポンは、狩猟用としてもポピュラーな銃です。これは「AR-15 Hunting」でググればわかるでしょう。

第二に、仮に狩猟用として使えなかったとしても、NRAなど規制反対派が主張しているのは「権利」の問題であると同時に、悪政に対抗するには必要であるという考え方です。

この問題は、日常生活上で必要か否かという問題ではありません。彼らは「黒人が武装していれば奴隷にはならなかった」「市民が武装していたらホロコーストは存在しなかった」「市民が武装していたから日本軍はアメリカ本土上陸を躊躇った」と考えています。

アメリカの討論番組を見ていると、フルオートが危険だという意見があります。

フルオートは既に規制されており、所有には登録や面接が義務付けられていますが、賛成派には「アサルトウェポン=フルオート」という間違ったイメージがあるのでしょう。

しかし、本当にフルオートで大量の人間を殺せるでしょうか?

それが事実なら戦場で使用される銃にセミオート機能は不要でしょう。

もし私が乱射犯なら、対象から距離をとってセミオートで確実に狙いますし、その方が効率的でより多くのヒット率が期待できます。

過去には、チャールズ・ウィットマンという殺人鬼がボルトアクション・ライフルで乱射し、14人が殺害され32人が怪我を負った事件がありました。バージニア工科大の事件も、ハンドガンで33人の死者が出ています。悪人が銃を持つ限り、こうした事件はどんな種類の銃を持とうと必ず起きます。

(フルオートを規制したいなら、「大勢殺せるから」ではなく、「コントロールが難しいため事故が発生しやすい」とした方が、まだ納得の余地があるでしょう。)

 

この銃社会の問題は50年や100年といった長い年月で考えるべき問題だと考えます。

しかし、現状のままで良いわけではなく、対策が必要となるでしょう。

現実的に有効と考えられる策は、銃を持つ権利を守りつつ、悪人に銃を渡さない(バックグラウンドチェックシステムの見直し)。

そして、銃の脅威には銃で対抗するという方法です。

乱射犯は自暴自棄に弱者を殺し、自身の命は惜しくありません。

結果、最後には自殺するため、死刑すら彼らの抑止力とはなりません。

事件が起きたらその場で力を行使して物理的に止めるしかないでしょう。

稀に「乱射犯からいきなり銃で撃たれたら、銃を所持していても防ぎようが無いじゃないか」という意見がありますが、私は「最初の1人が犠牲になっても、銃で対抗することで2人目の犠牲者を出すことを防げたらそれで良い」という考え方です。

皆さんはどう思われますか?

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